トップ > 環境教育・体験学習 > ビジネス書 > CSRは社会を変えるか “企業の社会的責任”をめぐるJ-POWER社会貢献チームの挑戦
一部上場企業に所属する著者による体験的CSR活動の記録。 内部の人間だからわかる社会貢献活動の意義、本業の壁などを率直に語る。 「エコ×エネ体験プロジェクト」はJ-POWER(電源開発株式会社)グループが企画し、 実施しているCSR活動(Corporate Social Responsibirity)です。 2007年にスタートし、これまでに累計約5000人が参加。 個人の顧客を持たないBtoB企業の実施するCSR活動としては国内最大規模です。 ダムを訪ねる「水力編」、石炭火力発電所を体験する「火力編」、 ゲストと対話を重ねエコとエネを考える「エコ×エネ・カフェ」、 ゲームなどを通してエネルギー政策を考える「エネルギー大臣になろう・ ワークショップ」の4つの大きなプログラムから構成されています。 本書は、この活動の立ち上げから現在に至るまで中心として活躍したJ-POWER社員の筆者が、 内側の人間でなければわからない工夫や葛藤を正面から書き下ろした記録です。 第一部では、著者が関わったJ-POWERの社会貢献活動(「エコ×エネ体験プロジェクト」)を 通じて、体験型環境教育活動の大切さ、NPOと企業の協働による社会活動の意義、 それらを進める際に経験したり直面して考えてきたことなどを紹介します。 また活動プログラムの企画から実施までのプロセスも描きます。 第二部では、企業の社会的責任の原点を探り、同時にこうした活動を進める上で 企業に内在する様々な”本業の壁”と向き合って、どのように理解を獲得し活動を 進めてきたか綴ります。あわせて最新のCSRに関する主要な動向を紹介します。 第三部では、著者自身のCSRビジョンとともに、東日本震災を受けて実施した 被災地支援活動とそこで考えたことなどを紹介します。 そして「あとがきに代えて」では、日本のこれからを担う現役世代、 次世代へメッセージを送ります。 企業の社会的責任や社会貢献について考えるためのすぐれた現場からの報告であり、 これからの日本企業のあり方を考えるための貴重な提言にもなっています。
著者紹介:藤木勇光 1955年、岩手県釜石市生まれ。1979年、中央大学法学部卒。 同年、電源開発株式会社に入社。経理部決算課を振り出しに、 現場では竹原火力発電所の保守および3号機増設工事に関する業務、 水力発電所と送変電所・通信所を統括する支店/支社業務、 揚水発電所の開発調査業務などを経験。 本店では企画部、技術開発部、人事労務部、秘書広報部に勤務。 1997年、企画部民営化準備室にて企業理念の制定に関わり、 その理解浸透と社員の意識改革を目的に進められたCI活動(Corporate Identity活動)の 推進事務局を担当。 これ以来、企業の文化や風土、環境、コーポレート・コミュニケーションなどに関心を持つ。 2007年より、エネルギーと環境のつながりを体験型、 対話型で伝える「エコ×エネ体験プロジェクト」の責任者として、 同プロジェクトの運営と拡充に従事し、現在に至る。
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