トップ > 親業・教師学・教育 > 教育・カウンセリング > シンプルな方法で学校は変わる 自分たちに合ったやり方を見つけて学校に変化を起こそう
新学習指導要領の実施、大学入試新テストの導入、教員の働き方改革など、 いま学校は大きな課題を抱え、変化が求められています。 この本では、小中高の先生をはじめ教育委員会や省庁、 大学などの教育関係者、保護者や地域社会を担う人たちに向けて、 学校や教育の危機を救うために一人ひとりが具体的にできる様々な処方箋をお伝えします。 「パート1 今すぐできる学校改革の具体例」では、 まず大人の学びを変えることを提案し、 とくに従来の「研修」を活性化する方法を紹介します。 さらに情報交換や意思決定、授業改善、評価、保護者との関係づくり、 制度や仕組みの変え方などの課題に対して、すぐにできる実践的な方法を 具体的に提案していきます。 「パート2 なかなか変わらない学校をどう変える?」は 「パート1」の実践に対応する理論編として、なぜ学校が変わる必要があるのか、 変われない7つの要因、変わるための7つの方法を紹介しています。 この本では、理論と実践に裏付けられた学校を変える様々な方法を紹介しています。 手にとっていただければ自分に合ったやり方をきっと見つけられるでしょう。 本書は『効果10倍の〈学び〉の技法』(PHP新書、2007年)を増補改訂の上、 理論編といえる「パート2 なかなか変わらない学校をどう変える」を新たに加えて 刊行しました。 目次
はじめに パート1 今すぐできる学校改革の具体例 第1章 まずは大人の学びを変えよう 従来の「研修」からの脱却 シンプルな三つの原則で教師のモチベーションが高まる 研究協議を、より学びのあるものに ジャーナルのすばらしさ 気の合う同僚との相互コーチング アクション・リサーチ 学校内に学習サークルづくり まじめに雑談をする時間の確保 ブッククラブ(読書会) 学びのリーダーとしての校長 第2章 こんなにシンプルな方法で、大人の学びは変わる 情報交換・コミュニケーション・意思決定の仕方を変える 会議の改善 たまにはお互いの役割を交換してみる お役立ちニュースレターの発行 プロジェクト・チーム 生徒たちの作品を学校に残しておく 状況を頻繁にチェックする 保護者とのコミュニケーションは真剣に 第3章 やっぱり変えるのは授業から 子ども主体の学びへ チーム学習 テーマ学習 ワークショップ マルチ能力 「思考の6段階」で問いかけ方を考える 異学年の学び合い 本当の仕事をすることが、学びも本物にする インターンシップが、学ぶ意欲をかき立てる クラス・ミーティング 第4章 評価が変わると授業が変わる、学校が変わる! テストやレポートの返し方を変える 評価は、教師のものと自己評価を併記する形で すべての生徒ができるための評価とサポート体制 通知表に代わる「生徒が主役の三者面談」 逆さまデザイン 授業の展開の前に、評価の方法や基準を考える いったい「卒業する」ってどういうこと? 生徒にも教師にも学びのある授業評価 評価する側にも、される側にも学びのある教員評価 第5章 保護者が変える、保護者と変える 保護者も生徒も参加してつくる学校の教育目標 保護者が活躍できるチャンスを提供する 保護者や地域の授業参加が子どもの学びを豊かにする 保護者に子どものサポートの仕方を学んでもらう 子どものエキスパートである保護者に情報提供してもらう 保護者が学校運営に参加し、学校を変える コミュニティー・スクール 第6章 制度・仕組み・ハードを変える 教室、学校全体を生徒にとってもっと居心地のいい空間に ホームルーム制からアドバイザー制へ 時間割は、与えられるものではなく、つくり出すもの 職員室を、研究室とカフェに 学年担任制 図書室を学びの基点に 生徒たちが学校の運営に関わる パート2 なかなか変わらない学校をどう変える? 第7章 なぜ変わる必要があるのか? 教師が認識している学校の抱える課題 文献などが明らかにしている学校の抱える課題 これからの学校 第8章 なぜ変わら(れ)ないのか? 学校の変化を妨げる七つの要因 1 自分たちのせいではないと、責任を転嫁してしまう 2 ビジョン・優先順位・コミットメントの欠如 3 現行のシステム・制度・体制・関係のおかしさ 4 教師と教えることの軽視 5 管理職の育成の仕組みがない 6 変え方がわからないし、その測定も難しい 7 劣悪な職場・仕事環境 第9章 変わるのに必要な七つの方法 学校が変わるために必要な七つの方法 1 教師が、子どものために学校を変えられる存在は 自分たちしかいないという主役意識をもつ 教師の変化 2 学校改善の核は、教えることと学ぶことのプロセスを改善し続けることである。 それを可能にするには、教師の学びを最優先する 3 「学ぶこと」の理解と、それを踏まえた教え方への転換 4 変化についての理解 5 学校レベルの変化 6 文部科学省と教育委員会(プラス政治家、有識者)は、 自分たちの立場や役割を認識する 7 保護者や地域は、学校の「大切な友だち」になる パート2の参考文献 本文で紹介した以外のパート1の参考文献 パート1でおすすめしたり著者が参考にした書籍 著者の著書、編書、訳書など 著者紹介 吉田新一郎 茨城県生まれ。1976年、マサチューセッツ工科大学都市計画学部卒業。 自治体や企業対象のコンサルティングと国際理解教育センターの運営を経て、 現在はライティング・ワークショップ(作家の時間)と リーディング・ワークショップ(読書家の時間)を算数・数学、理科、 社会科に応用するプロジェクトを実施中。 『ようこそ、一人ひとりをいかす教室へ』『「学びの責任」は誰にあるのか』などの 訳書がある。 「作家の時間」、「PLC便り」、「WW/RW便り」、 「ギヴァーの会」のサイトやブログを運営。
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