発行会社 |
みくに出版 |
著作者 |
杉原 米和 |
判型・ページ |
四六判 160ページ |
30年以上にわたり私立中高で国語の教鞭をとり、
いま学校のリーダーとして活躍する著者による教育への提言、アドバイス。
数年にわたり毎日、自校の教師たちに発信してきた子どもたちとの接し方、
教師のあり方、保護者への願いなどのメッセージをまとめました。
教師としての立場とともに長年にわたりカウンセリングの現場にも立ち会ってきた著者による
文章は、成長期の子どもにかかわるすべての大人にとっての指針やヒントがこめられています。
目次
■第1部 よりよく生きる
人生最後の一日 ‐スティーブ・ジョブズの死に思う
天上大風 ‐顔をあげて空を見よう、さわやかな風が吹いている
人高く、天高く ‐陶芸家・河井寛次郎に思う
植木等 ‐父から子へ「人間平等」から「スーダラ節」
北海道・旭山動物園の奇跡 ‐「動物のための動物園」復活プロジェクト
茶席の楽しみ ‐花を愛で、掛け軸の禅語を楽しむ
その他
情報化社会の中で ‐映画『ハーブ&ドロシー』に学ぶ「生きるスタイル」
火を受け継ぐ ‐西田幾多郎から老教師へ、そして
橘曙覧 ‐「独楽吟」を味わう
生きていく知恵と楽しみ ‐松浦弥太郎『今日もていねいに。』
水に聞く ‐水にまつわる言葉のいくつか
水が流れるように、風が大空を吹きわたるように ‐新井満『自由訳老子』
白洲正子の生き方 ‐骨董とのつきあい
岩波茂雄と「風樹の嘆」
禅語に学ぶ ‐無事是貴人
人は夢を生きる旅人 ‐沼津:若山牧水記念館・芹沢光治良文学館を訪ねて
「感動」は人を創る ‐椋鳩十記念館を訪ねて
急がば回れ
夢の実現 ‐「自助」と「共助」の精神
抱真 ‐「素樸ということ」
吉川英治「朝の来ない夜はない」 ‐まっすぐな向上心
祝祭としての人生 ‐山本寛斎『熱き心 寛斎の熱血語10ヵ条』
落ち穂拾い
自分らしい花を ‐「内なる声」を聴く
「街歩き」の楽しさ 〜池内紀さんの生きるスタイル
生活と芸術 ‐宇野重吉と武者小路実篤
「出会い」を求める
詩集『希望』(杉山平一)を読む
「間(あわい)」に生きる
求められる「人間力」
「一座建立」の世界 ‐小堀宗実『茶の湯の宇宙』
「借りたら返す」 ‐永六輔『大往生』『職人』
「塔組みは木の癖組み、人の心組み」 ‐西岡常一『木に学べ』
「人間的な力をつくす能力」 ‐中野孝次『今を深く生きるために』
私の仕事は机に向かうこと ‐吉村昭『わたしの流儀』
■第2部 教えるということ
東北へ、それぞれの思いを繋ぐ
先師先人の「志」をつなぐ
後ろ向きに進む ‐「みな人を渡さんと思う心こそ」
ビィジョンを描く ‐急トスルトコロ人材ヨリ急ナルハナシ(小林虎三郎)
その他
生徒と共に歩いていく ‐伴走者として
人生は航海 ‐夢を生きる
還元 ‐震災後の教育
情操教育 ‐岡潔『春宵十話』
自尊感情を高める教育 ‐上田紀行『かけがえのない人間』
師縁 ‐花開く時蝶来たり 蝶来る時花開く
■第3部 心に向き合う
リフレーミング ‐陰は光に
学校が居場所 ‐自尊感情を高める
人間の愛すべき本質「愚」 ‐愚公山を移す・大賢は愚に似たり・「さかしらごころ」を去る
未来をつくるリーダーシップ ‐金井壽宏監修・野津智子訳『シンクロニシティ』
感情教育 ‐「涙の理由」を考える
その他
勉学と実践の両道の中で感性を育む
共に「夢を生きる」経験を
仏教とカウンセリング ‐「無財の七施」とプラスのストローク
心想事成 ‐心に想う事が成る
先ず「自分」から出発する
「個性化」への道
目の前の生徒のために ‐心理学者への道・河合隼雄
人間関係の創造 ‐人間関係は存在するのではなく創造するものである
「関係性の回復」と「自らが物語を紡ぐ力」 ‐玄田有史『希望のつくり方』
生きるヒント ‐河合隼雄『ココロの止まり木』
ロジャーズの言葉『人間論』から
言葉の杖 ‐先人の名句、名言より
著者紹介:杉原 米和
1956 年、石川県七尾市生まれ。
金沢大学教育学部中等国語課程卒業。
早稲田大学国語国文学専攻科修了後、京北学園で国語を担当、
2003年京北学園白山高等学校教頭、2007 年同副校長、2009 年、2010 年京北幼稚園長を兼務。
2011年東洋大学と京北学園の法人合併により東洋大学京北学園白山高等学校副校長。
勤務のかたわら、青山心理臨床教育センターをはじめ7年間民間のカウンセリング研究所で学ぶ。
産業カウンセラー、日本カウンセリング学会会員。
著書に「関係をはぐくむ教育」(EDI)、「加能作次郎ノート」(武蔵野書房)、
「ミリアニア石川の近代文学」(共著・能登印刷出版部)など。
また雑誌「月刊国語教育」で国語教育、文学散歩、書評等の記事を多数執筆。